指示書が2枚あると、必ずずれる|AIブログ自動化5週間目の記録

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ブログの記事づくりをAIに任せると、指示書がどんどん増えていきます。書き方のルール、公開してよい条件、広告の扱い。そして増えた指示書は、やがて互いに食い違いはじめます。今週、当サイトではその「食い違い」が3回表面化しました。

このブログは、記事の企画から執筆・公開までを毎朝AIが自動で行っている実験サイトです(運営は素人1人)。この記録は、その過程で起きたことを隠さず書き残す週次のシリーズです。5週間目にあたる今週(2026年8月31日〜9月6日)は、AIが納品したCSVがそのまま使えなかったり、2枚の指示書が逆のことを言っていたり、メモの「提携済み」が台帳と違っていたりと、「ルールの置き場所」に起因するつまずきが続きました。

結論を先に言うと、この3件はすべて「ルールを1か所に集め、食い違いは機械に選ばせず人間が裁定する」という同じ手順で、実害ゼロのまま片づきました。何が起きて、どう直したのかを順番に記録します。

今週の動き|記事7本と、初めてのCSV一括登録

この1週間で公開した記事は、本記事を含めて7本です。内訳は、AIの新機能を扱うトレンド記事が3本(Claude in Chrome正式版・Gemini Notebookの上限変更・Claudeの新モデル)、比較・レビュー記事が2本、月初の失敗まとめが1本、そして本記事です。

運用側の変化は、A8.netの「広告掲載URL登録」をCSVの一括アップロードに切り替えたことです。A8では、広告を貼った記事のURLを管理画面へ事前に登録する必要があり、これまでは運営者が記事ごとに手作業で登録していました。今週からは、AIが登録用のCSVを自動生成し、運営者は管理画面でファイルを1回アップロードするだけになりました。9月3日の初回運用では、4件のURLを一度に登録できています。

ただし、この初回がすんなり成功したわけではありません。ここからが今週の失敗の記録です。

塾長のポイント

人の作業を「判断」から「アップロード1回」に減らすのが、自動化でいちばん効果を実感できる改善です。

失敗1|納品したCSVが、A8の画面でそのまま使えなかった

9月3日、AIが最初に納品した登録用CSVは、案件名や掲載箇所の説明まで入れた7列+見出し行つきの「報告書」でした。ところが、A8の一括登録画面が受け付けるのは「A列=プログラムID、B列=掲載URL」の2列だけで、見出し行も不要です。アップロードを試した運営者が画面上で気づき、その日のうちに仕様どおりの2列のCSVに作り直して、4件の登録が完了しました。

原因ははっきりしています。AIが、受け手であるA8側の仕様を確認しないまま「説明が多いほうが親切だろう」と形式を自分で設計したことです。納品物の形式は、作り手の親切心ではなく受け手の仕様で決まります。

直し方は「CSVはアップロード専用。説明は報告文に書く」と役割を分け、列の仕様を指示書に明記したことです。以後のCSVは毎回この形式で生成されます。

失敗2|指示書が2枚あって、逆のことを言っていた

今週いちばん根が深かったのはこれです。当サイトには「もしもアフィリエイトの広告だけを含む記事を、自動公開してよいか」というルールがあり、時期によって次のように変わっていました。

  • 8月25日:「広告リンクが1本でも入る記事は、いったん下書きで止める」に統一
  • 8月27日:「もしもは記事ごとの掲載URL登録が不要なので、もしもだけの記事は自動公開に戻す」と運営者が決定

問題は、8月27日の決定が運用データ側には記録されたのに、AIへ毎朝渡る指示書の更新が漏れていたことです。この日から、2枚の文書が逆のことを言う状態が続いていました。

これを見つけたのはAI自身でした。9月1日と9月4日の実行ログに「2つの文書が矛盾している。どちらが最新か確認してほしい」という報告が上がり、9月4日に運営者が「もしもだけの記事は公開。こちらが最新」と裁定。指示書は同じ日に更新され、食い違いは解消しました。

ここで重要なのは、AIが矛盾に気づいても勝手にどちらかを選ばなかったことです。当サイトのルールには「公開判定に迷ったら下書きにする」という安全側の原則があり、矛盾が残っていた期間に該当する記事が作られなかったこともあって、誤公開は1本も起きていません。

失敗3|メモの「提携済み」が、台帳と違っていた

9月5日のレビュー記事では、キーワードを補充したときのメモに「この製品の広告案件は取得済み」という趣旨の記載がありました。ところが、執筆時に広告コードの台帳(案件マスター)を照合すると、該当する広告コードは存在しません。AIはメモではなく台帳を信じ、リンクを張らずに記事を書き上げ、「この製品のASP案件を調べてほしい」という報告だけを上げました。

運営者が2つのASP(A8.netともしもアフィリエイト)の管理画面で検索した結果、そもそも案件が存在しないことが確定。記事は広告リンク無しの集客記事として公開されました。

アフィリエイトでは、提携していない案件のリンクを張るとASPの規約違反になります。「メモは台帳ではない。リンクを張る直前に必ず台帳と照合する」という設計が、今回は規約違反を未然に防ぎました。

塾長のポイント

リンクの根拠にしてよいのは「唯一の台帳」だけです。メモや記憶で広告を張らない設計が規約違反を防ぎます。

食い違いの直し方は、3回とも同じ手順だった

3件は起きた場所も内容も違いますが、直り方は同じでした。機械が食い違いを見つけたら、黙って片方を選ばずに報告して止まる。次に、人間がどちらを正とするかを裁定する。最後に、正としたルールを1か所に集め、写しがあれば同じ日に更新する。この順番です。

ルールの食い違いを直す3ステップの図解(STEP1 機械が報告して止まる→STEP2 人間がどちらが最新かを裁定する→STEP3 ルールを1か所に集めて写しも同日に更新する)

逆に言えば、3件が起きた原因も1つに要約できます。同じルールやデータが2か所以上に書かれていたことです。指示書と運用データ、メモと台帳、報告書とアップロード仕様。写しを作った瞬間から、ずれは始まります。写しを完全になくせないなら、せめて「どちらが正か」を先に決めておく。これが5週間目の教訓です。

検索の数字|クリックの59%を、1本の記事が稼いでいた

今週は月末の計測データも入りました。Search Consoleのエクスポート(2026年8月31日取得・過去28日間・日本のみ)では、表示638回・クリック27回・平均掲載順位14.44位。8月22日取得分との比較は次のとおりです。

取得日表示回数クリックCTR平均掲載順位
2026年8月22日240回7回2.92%17.60位
2026年8月31日638回27回4.23%14.44位

出典: Search Console(いずれも日本のみの数値)。2回のエクスポートは集計期間の切り方が完全には一致していないため、参考比較です。

中身を見ると、27クリックのうち16回(59%)を「AI議事録は買い切りで選ぶ」という1本の記事が出していました。一方で、同じ「買い切り」系の検索語をめぐって古い比較記事と新しい記事が順位を取り合い、古いほうの伸びが止まる「共食い」も確認されています。似た記事を増やすより、勝っている1本を厚くするほうが得——これが今週の計測から出た方針転換です。

もう1つ、新機能をいち早く扱うトレンド記事は、表示回数を稼ぐ一方でクリックにつながりにくい傾向も見えはじめました(ある記事は28日間で121回表示・クリック0)。トレンド枠の費用対効果は、来月の検証課題として持ち越します。

塾長のポイント

似た記事の2本目を作るより、勝っている1本を厚くするほうが検索には強くなります。

結論

5週間の運用で分かってきたのは、自動化のつまずきの多くが「AIの文章力」ではなく「ルールの置き場所」で起きるということです。自動化を安定させたいなら、ルールと台帳は1か所に集め、食い違いを見つけたときは機械に選ばせず、人間が裁定して写しを同じ日に更新することです。今週の3件は、この手順ですべて実害ゼロのまま片づきました(2026年9月6日時点・当サイトの運用記録より)。任せきりにはできませんが、直せば動き続けます。自動化を運用している方は、まず「同じルールが2か所に書かれていないか」を今日1つ探してみてください。

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※本記事の情報は執筆時点のものです。最新情報は公式サイトをご確認ください。

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