iPhoneの音声アシスタントが、大きく作り替えられました。Appleは現地時間2026年9月14日、iOS 27の配信と同時に、新しいアシスタント「Siri AI」の提供を英語のベータ版として開始しました。あわせて、日本語を含む5言語への対応を「来月(2026年10月)に追加する」と公式に発表しています(2026年9月16日、Apple公式リリースで確認)。
ニュース記事の多くは「何が発表されたか」までで終わっています。この記事では、その先にある「自分のiPhoneで使えるのか」「日本語対応までに何をしておけばいいのか」「いま使っている議事録AIなどのツールは不要になるのか」を整理します。なお、利用回数の上限など公式が数値を公開していない項目には触れません。
結論を先に言うと、iPhone 15 Pro以降(またはiPhone 16シリーズ)を使っているなら、iOS 27へ更新して10月の日本語対応を待つのが最善です。そして、会議の録音や文字起こしのような「残す」用途は、これからも専用ツールの仕事です。その理由を順番に説明します。
Siri AIで何が変わったのか
Siri AIは、従来のSiriのような「一問一答の音声検索」ではなく、生成AIを土台にした対話型のアシスタントです。公式リリースで発表された主な変化は次のとおりです(2026年9月16日時点)。
- 会話が続く: 言い直しや追加の質問など、複数回のやりとりを文脈を保ったまま続けられます。
- 画面の内容を理解する: いま表示している画面を踏まえて「これを要約して」のような頼み方ができます。
- アプリをまたいで操作する: 複数のアプリにまたがる作業を、言葉で指示して実行させられます。
- 自分の情報を踏まえて答える: メールや予定などの個人的な文脈を理解した回答ができます。
- 専用の「Siri」アプリ: 会話の履歴が専用アプリに残り、iPhone・iPad・Macの間で同期されます。
処理は端末上とAppleのPrivate Cloud Computeで行われ、個人データはAppleを含む第三者からアクセスできない設計だと公式に説明されています。一方で現時点はベータ版であり、対応言語は英語のみです。日本語で試せるようになるのは10月からです。
![]()
Siri AIは「検索の入り口」から「作業を任せられる相手」への変化です。使いこなしの主戦場は音声検索ではなく、アプリをまたぐ操作になります。
対応機種はどれか|自分の端末で使えるかを確認する
Siri AIを含むApple Intelligenceの対応機種は、公式リリースで次のように示されています(2026年9月16日確認)。
- iPhone: iPhone 16シリーズ以降の全機種、およびiPhone 15 Pro / iPhone 15 Pro Max
- iPad: iPad mini(A17 Pro)、M1以降を搭載したiPadモデル
- Mac: M1以降を搭載したMacモデル、MacBook Neo(A18 Pro)
- Apple Watch: Series 9以降、Ultra 2以降、SE 3(いずれもApple Intelligence対応iPhoneとの組み合わせで利用)
- Apple Vision Pro
自分の機種が分からない場合は、iPhoneの「設定」→「一般」→「情報」で機種名を確認できます。iPhone 15の無印・Plusや、それより前の機種は対象外です。該当する場合でも、Siri AIのためだけに急いで買い替える必要はありません。日本語版が出て、実際の使い勝手が分かってから判断しても遅くないからです。
![]()
分かれ目は「iPhone 15 Pro以降か、16シリーズか」です。まず設定アプリで機種名を見るところから始めてください。
日本語対応は10月|それまでにやっておく3つの準備
日本語のベータ提供が始まったとき、すぐ使い始められるかどうかは、事前の準備で決まります。やることは3つだけです。
- 対応機種かを確認する: 上のリストで自分の端末を照合します。非対応なら、この後の準備は不要です。
- iOS 27に更新する: Siri AIはiOS 27に含まれる機能なので、更新が前提になります。「設定」→「一般」→「ソフトウェアアップデート」から更新できます。空き容量が足りないと更新に失敗するため、不要な動画や使っていないアプリの整理を先に済ませておくと確実です。
- 任せる作業を決めておく: これがいちばん差がつく準備です。「毎日やっている繰り返し作業」「複数のアプリを行き来している作業」を書き出しておき、10月に試す順番を決めておきます。メールの下書き、予定の登録、画面に表示した資料の要約などが候補になります。

新機能は「出てから考える」と、結局ふだんの使い方に戻ってしまいがちです。試す対象を先に決めておくことが、新しいツールを作業効率につなげるいちばんの近道です。
議事録AIやボイスレコーダーは不要になるのか
音声で操作できるAIがOSに標準搭載されると、「いま使っている音声系のAIツールは要らなくなるのでは」という疑問が出てきます。答えは「役割が違うので、置き換えにはならない」です。
公式リリースに並んでいるSiri AIの機能は、会話・画面理解・アプリ操作・執筆支援などで、会議の録音や全文の文字起こしは含まれていません(2026年9月16日時点の公式リリースで確認)。Siri AIが担うのは「その場で操作や質問を片づける」仕事で、「会話を記録として残し、あとから整理する」仕事は引き続き議事録AIやAIボイスレコーダーの領域です。
もう1つ、実務で見落とせない条件があります。Appleは、サーバー側のAIモデルを使う機能(Siri AIを含む)に1日あたりの利用上限を設けると明記しています。上限の具体的な回数は公表されていませんが、「無制限に使える前提」で毎日の業務を組み立てるのはまだ早い段階です。将来的には、上限を超えて使える有料の拡張が提供される予定であることも、あわせて公式に告知されています。
![]()
Siri AIは「その場を片づける」係、議事録AIは「記録を残す」係です。役割が違うので、どちらか一方では足りません。
結論
対応機種(iPhone 15 Pro以降、またはiPhone 16シリーズ)を使っているなら、いまiOS 27へ更新して、10月の日本語対応を待つのが結論です。根拠は、Siri AIがiOS 27に含まれる機能として提供が始まっており、日本語を含む5言語の追加が来月と公式に予告されているためです(2026年9月16日、Apple公式リリースで確認)。会議の記録のような「残す」用途は今後も専用ツールの仕事なので、いま使っているツールをやめる必要はありません。まずは「設定」→「一般」→「情報」で、自分のiPhoneが対応機種かを確認するところから始めてください。
あわせて読みたい
※本記事の情報は執筆時点のものです。最新情報は公式サイトをご確認ください。

